今回は酔い止めを取り上げてみます。
前回は風邪薬について書きましたが、トラベルミンに代表される酔い止めの多くも抗ヒスタミン薬に分類されます。乗り物など強い揺れの中にいると、次第に視覚からの情報と体性感覚にずれが生じ、乗り物酔いが起こります。この際に前庭自律神経反射という自律神経の反応により吐き気がするのですが、ここをトラベルミンはブロックしてくれて吐き気を止めてくれます。
一方、抗ヒスタミン薬ですから風邪薬と同様に抗コリン作用があり、眠くなったり副交感神経が抑えられ口が渇いたりします。
特に抗コリン作用のある薬剤は緑内障や前立腺肥大症を悪化させるため、これらの疾患をお持ちの方は内服できません。病院を受診した際にも、これらの疾患を治療中の方はお伝えください。